人の輪を見かけた。
小学校にあがったくらいの小さき人を
囲うように大人たちが集まっていた。
何事かと首を突き出した。
その小さき人の両腕には、
更に小さい生命そのもののが抱かれていた。
正直、小さき人には重荷だと考えてしまった。
しかし、生きていれば関わることである。
恐らく、小さき人から申し出たのだろう。
自分も抱っこしたい!と。
周囲の大きい人たちは止めず、
むしろ率先して小さき人を助けていたように見える。
小さき人は両腕でしっかりと、生命そのものを受けとめていた。
少しぎごちなく見える。
小さき人の前方と左右に大人たちが、
真横には小さき人よりも少し背が高い髪の長い少女が
見守るようにして寄り添っていた。
まるで外国の絵画のようだ。
なんだか、教えられた気がした。
命とは、肌と肌を関わることで継承していくものだと。